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23:07

役者のリョウが、彼女の亡くなった恋人テルとの思い出に浸っていると一通の手紙が届く。それは物書きだった彼が生前書いていた小説の続きのようだった。手紙を読み進めるうちに彼女はその世界に引き込まれ、テルとの再会を果たす。

しかし翌朝目覚めると手紙は消えており、リョウが体験した出来事がテルのノートに記されていた。こうした奇妙な日々が繰り返される中で、彼女は次第に手紙の世界と現実の境目が薄れていくように感じる。

生前、テルは「物を書くことは、記憶を宝箱に入れて埋葬するようなものだ」と語っていた。リョウは彼の物語を書き継ぐことで、前へ進む決意を固めるのだった。

23:07 poster ポスター

2025年製作/30分/日本・ベルギー・フランス

2307本編1

上映・受賞歴

2025.05. Chameleon Film Festival(イタリア)【受賞】撮影賞 脚本賞
2025.09. Japan Film Festival Los Angeles(アメリカ)
2025.09 Tokyo Women Film Festival(日本)セミファイナリスト
2025.10. シネアスト映画祭(日本)
2025.11. Independent and Experimental Short Film Festival of Kerala(インド)
2025.11. 那須ショートフィルムフェスティバル(日本)【受賞】グランプリ
2025.12. Dumbo Film Festival(アメリカ)セミファイナリスト
2026.01. Santa Monica International Filmmaker Awards(アメリカ)セミファイナリスト

​出演 春山椋 渡辺輝人

監督/脚本  オリヴィエ・カズマ
製作 オリヴィエ・カズマ ラフ・クーネン パトリス・ボワトー
撮影 王迪
照明 孔思今 秋庭颯雅
録音 細谷亜友
制作 渡辺大士
衣裳 佐々木愛
小道具 丸下麻美 佐々木愛
絵画 道廣真由美
助監督 玉川諒太朗 佐々木愛
撮影助手 神永信
録音助手 渡辺大士 池田彩恵
車両 渡辺大士 神永信
編集 オリヴィエ・カズマ 玉川諒太朗
​VFX 孔思今
カラーリスト 矢崎絋亮
音楽 ラフ・クーネン
チェロ ジャンヌ・メゾンオート
ミキサー 福島優大

音響効果 岩田友輔
英語字幕監修 マディ・ベイカー
予告 玉川諒太朗
ポスター マイカ・カントゥ
スチール 齊藤凌平 PABO

2307本編2

監督によるコメント

ふとした拍子に、現実と虚構の境界線が曖昧だと感じる。
舞台に立つ時、そこにいるのは当然“私”だけれど、その役は作られたもので。
話す言葉や仕草は誰か別の人が決めたものだけれど、私の中で流れている感覚は本物で。
観客は虚構の世界を見ているけれど、そこで得る感動は真実で。
何を根拠に“現実”を定義すればいいのだろう。

これは映画「23:07」の冒頭に舞台俳優の主人公によって語られるモノローグで、本作の中核を担う重要な問いでもあります。
私たちは日々、様々な虚構で溢れた世界に生きています。夢や仮想空間という、“虚構”と聞いて私たちがぱっと思い浮かべるものから、通貨や民主主義などの共有された“概念”や“物語”、はたまた自身の過去だと思っている不確かな記憶だったりと、それは一言では収まりきらないほど広範な存在です。そしてそれらの多くは、現実と複雑に絡み合っており、一概にここからが虚構だと線引きするのは難しい気がします。そう感じる中で、現実と虚構、記憶をテーマにした作品を作ろうと考えました。

 

また、“創作”も本作の重要なキーワードになっています。
祖先が洞窟に壁画を描いていた頃から、私たちは何かしらの形で常にものを生み出し続けています。創るとは何なのでしょうか、なぜ人は創ろうとするのでしょうか。
最近私は、創作すること自体が、その問いへの答えを見出そうとする行為なのではないかと思うようになりました。そして、結局答えを見つけられず、また創る。その繰り返しなのではないだろうかと。もしくは創ることで何かを弔っているのかもしれません。それは創造でありながら閉じ込める行為であり、そうすることで人は前に進むのではないかと、そんな気もしています。

 

作品では自身が提示した問いについて、2025年の私なりの一つの答えを形にしました。作品を支えてくださった全ての関係者にお礼を申し上げるとともに、この作品を観てくださる方に何か心に残るものを届けられるよう願っております。

© 2025olivierkazuma

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